自由研究

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声優楽曲digの方法について(2)作編曲者から楽曲と出会う編

さて、今回はめっちゃ当たり前の話しかしないですが、作編曲者を基軸にした声優楽曲digについてです。これには"作編曲者→曲"と、"曲→作編曲者"の双方向のパターンがあります。(以下敬称略)


"作編曲者→曲"は、まあ言うまでもないでしょう。アイドル界とかでも、あのビッグネームが楽曲提供!って話題を作ることはよくあります。この前書いたように、自分自身の男性声優楽曲との出会いも松井寛プロデュースの乙女番長でしたし、もっと遡るとわたしが声優の曲ってじつは掘るべきなのでは?と最初に感じたのが菊地成孔作曲の「Groove☆Master」でした(ていうか2000年代初頭にこういうアプローチをしてるちょびっツってすごい)。
www.jvcmusic.co.jp
このアプローチで発見したなかでとりわけ印象的なのはやはりときめきレストランです。2000年代からいままでトップランナーであり続ける平田祥一郎先生がまさかのコナミで楽曲プロデュース!!!!!ってもう、BEMANI好きでハロプロ好き、で男性声優楽曲に目覚め始めた自分にとっては完全に神でした。いまはもうコナミからコーエーテクモに移り、平田さんも離れてしまいましたが、楽曲を聴くだけでいまだに当時のときめきが蘇ります。
www.youtube.com
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もうちょっと最近で意識的にこういうアプローチを狙っているなと思ったのがReadyyy!です。公式のクレジットみるだけで、どういう層を狙っているかが明確に表れてます(このプロジェクトについてはまじで楽曲にお金をかけすぎてキャスティングに使う予算がなかったんじゃないかと思っている、、、)。
ready.sega.jp
ただ、こういういわゆる"楽曲派"狙いの戦略って、こと男性声優楽曲界ではまずヒットしません。たとえば女性アイドルの場合、全然売れてないグループだったり大手でもカップリング曲とかアルバム曲だったりで目立たないポジションのはずなのに、曲が良いがゆえに話題になることはじゅうぶんありえますが、それってアイドルおたくには好きなグループじゃなくてもいい曲だったらチェックしたいっていう志向のひと(それを"楽曲派"と呼ぶんだと思いますが)がそれなりの数いるからでしょう。それにくらべると声優楽曲自体がニッチな業界だし、そもそも声優の曲を好きなひとって曲よりも声優やキャラクターのほうに主眼を置くのが自然ですから、ONIGAWARAなり今井大介なりが楽曲提供してるから知らない声優の曲だけど聴いてみよう!ってなるひとってめちゃくちゃ限られてると思うんですよね……。でも、世界で自分ふくめて5,6人くらいには刺さる試みだったと思うので、めげずにこういう"楽曲派"的方向性で挑戦してくれるプロジェクト待ってます。
↓上からONIGAWARA(ちなみにこの曲は編曲:CHOKKAKU)、ここ最近話題の(笑)WHITE JAMのSHIROSE、今井大介。

大胆不敵に恋したい

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DOKI DOKI

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(この方法論でなおかつヒップホップというジャンル特化で成功したのがヒプマイですが、あれも現役ラッパーを起用したから成功したというわけじゃなく、あくまでキャラ造形の強さと企画自体のある意味色物感が先行していて、楽曲にたいする評価ってあとからついてきた気がします)


こういう、いわば作家性を前面に打ち出した方向性で個人活動している/していた声優としてぱっと挙げられるのが宮野真守入野自由寺島拓篤らだと思ってます。ただ、宮野さんみゆくんはSTYとかKREVAMummy-D津野米咲などのわりとメジャー感あるメンツなのにたいし(ただしこのふたりってもはや声優もやるアーティストと言ったほうが近いのかもしれないので、それも納得なのですが)、寺島さんはニルギリス、元school food punishmentの蓮尾さん、クラムボンのミト、などなどちょっと軸をずらしてきてるというか、絶妙に狙ってきてる感じがある。本人にそういう嗜好があるイメージがあんまりないのですが、かといってランティスというレーベルの色からしてもちょっとずれてて、かなり不思議。もちろんメジャーっぽいひともいるんですが、そっちはそっちでヒャダインとか渡部チェルとかCMJKとか、なんとなく二人と比べるとアイドルポップス寄りのラインナップなんですよね。でもこの人選のぐあいも寺島さんの音楽活動にたいするバランス感覚を表してるような気がしなくもない。ただ、当時からいままで、やっぱり楽曲的に話題になってる感じはあまりしなかった……わたしが観測できてないだけなのかもしれませんが。
これは現在大活躍の、元SOUL'd OUTのShinnosukeさんの曲。

JUMBLE TOWN

JUMBLE TOWN

こっちは蓮尾さん。このアルバムまじですごい。
silent stride

silent stride

余談ですが、宮野さんはここ数年さらに明確にクラブミュージックに接近してきていて、その最たるものがこのへんの楽曲だと思います。リミックスアルバムが2枚出てるんですが、第1弾と比べると第2弾があきらかにありえないくらい進化していてすごい。。。だって男性声優の、いや声優の楽曲でフューチャーベースとかジャージークラブとか堂々と銘打たれてるのを他にみたことがない。。
言わずと知れた声優トラップの名曲。

TRUST ME

TRUST ME

↓リミックス名が出てないのですが、上から(future bass)、(jersey club)、(trap remix)、(future night remix)です。
EXCITING!

EXCITING!

EXCITING!

EXCITING!

Burning Point

Burning Point

TRANSFORM

TRANSFORM


どんどんdigから話がずれてきている気はするが、むしろやりたいと思っていた"男性声優楽曲界を軽くみてまわる"的な文章に近づいてきてるのでは?って感じもするのでこれはこれで。そして長くなってきたのでまたつづく。。。